バイクのインジェクションとはそもそも何?
バイクのエンジン内部にあるパーツの一つがインジェクションで、燃料を噴射するためのパーツです。
インジェクションは電子制御によって燃料を噴射するのが特徴で、コンピューターによって気圧や気温、酸素量を測定して、それぞれの条件に合わせて必要な燃料を正確に噴射できます。
これまでは、機械式だったキャブレターがこの燃料噴射の役割を担ってきました。
しかしインジェクションの登場によって、キャブレターではなくインジェクションの方が主流になりつつあります。
昨今、バイクの排ガス規制は日増しに厳しさを増しています。
インジェクションは燃料を精密にコントロールできるので、排気ガスに含まれる有害物質の削減も可能です。
燃費改善効果も期待できるので、ガソリン代を節約するためにも欠かせない部品といえます。
インジェクションの仕組みはどうなっている?
インジェクションは手のひらサイズで、エンジンの各気筒に設置されています。
4気筒エンジンであれば、インジェクションが4つついているわけです。
インジェクターの仕組みですが、まずポンプによって燃料が内部に常に充填される形になっており、ソレノイドに電気信号を送りバルブを開放し、燃料を噴射していくわけです。
プランジャーといって圧力をかける場所があり、ここで圧力をかけられた燃料は先端にあるスプレーチップノズルを通過します。
ここで燃料はミスト状になりますが、ガソリンはミストが細かければ細かいほど燃焼効率がよくなるといわれています。
インジェクションの働きによって、理想的な混合気が可能になるわけです。
インジェクション搭載のバイクのメリット・デメリット
インジェクションのメリットとして大きいのは、天候をコンピューターで検知し最適にコントロールしてくれる点です。
よって、天候に左右されることなく排気量が安定するわけです。
キャブレターの場合、コンピューター制御していないので天候によっては不安定な状態に陥ります。
また燃費もコントロールできるので、燃費に優れたバイクが多いのもメリットの一つです。
排気ガスも国の基準を満たすように作られているので、エコに貢献できます。
一方、インジェクションにはデメリットもあり、まずは整備の難しさが挙げられます。
コンピューター制御の精密機械なので、故障した場合部品だけを交換して対応するのが難しく、故障した場合にはインジェクションすべてを交換する必要があります。
キャブレターと比較して複雑な構造なので、交換する場合部品代が高くなるのもメリットです。
しかし最近では、技術の進歩によってインジェクションの交換代金も一昔前と比較するとかなり安くなってきています。